北の国日記2016(第28話)

7月中旬②

先日の雨は非常に局地的だったようで、置戸(おけと)周辺では未だに濁った増水でとても釣りにならない。

しかし非常に天気がいい。

ここしばらく無かったような快晴だ。

 

そこで浮上したのがナキウサギが北海道で初捕獲(と言う事は日本で初?)されたという置戸山地の中山というところにある「春日風穴」に行く案だ。

北見を出ていくつかの釣りポイントをめぐり、置戸湖をぐるりめぐってここはどうゆうポイント、あそこは、と教えて貰いながら、やっぱり今日はムリだというのを確認しての後である。

林道入り口から風穴まで1.5km とある。

 

 

林道を暫く上るとなかなか風情のある案内標識があった。

林道途中の案内標識、よく見ると「風穴」と彫ってある。

 

 

 

そこからは水平な横巻き道で暫く行くと案内板に出た。

風穴の案内板のところから踏み跡道を上る。

登って直ぐに倒木帯に出くわす。

クジャクシダやオオサトメシダ、ナライシダ(?)、シノブカグマなど、標津では見かけない懐かしいシダがいろいろ生えている。

 

 

そして「風穴植物」に出会った。

ウサギシダと言うシダである。

 

学者仲間から「風穴のあるところには必ずウサギシダが生えているんです」と教えて貰ったことがある。

 

まさにその通り!

ここにもウサギシダがちゃんと生えているのには「感動」!

 

 

倒木帯からこのコケ型林床のトドマツ・アカエゾマツ林のところも既に「風穴」で、斜面にある岩の間に手を入れると涼しい風が動いている。

そして核心部分の岩場が近づくと植生ががらりと変わる。

高木層も広葉樹が増える。

 

 

そして林床には、何となつかしや、ヤマシャクヤクが一面に生えているではないか。

こんなにまとまって生えているのを見るのは初めて。

これはぜったい花の時期にまた来なければいけない

 

 

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