北の国日記2016(第27話)

7月中旬①

 

前から「是非行こう」と思っていた遠軽町白滝行きが実現した。

ようやく天気がこの時期の当り前の状態になってきて、そろそろ出かけたいな、と言うタイミングだった。

 

白滝の黒曜石産地を一度見ておきたい、と言うのが私の希望で、それにあわせあちら方面の釣り場も見てみましょう、と言う寸法である。

 

久しぶりの美幌峠越えも霧の中で眺望はなかった。

弟子屈から美幌、北見(の脇)、遠軽、そして白滝というのは結構遠い。

実を言うと北海道移住前は北海道中を走り回っていたのだが、移住してから初めての美幌以北の旅だ。

こちらに棲んでみると、道北はやはり遠いなあ、と言うのが実感。

浜頓別まではなかなか行けない。

 

 

白滝ではまず幌加湧別川という細流に入った。

この上流に有数の黒曜石遺跡があるのだが、残念ながら道路崩壊のため通行止め。

 

途中の河原を歩いたら黒曜石が一杯あった。

黒曜石産地の沢はもう一本、八号沢というのがあるのだがこちらは林道にゲートがあって入れない。

仕方なしに湧別川の支流の丸瀬布川上流のダム湖に行き、日がとっぷり暮れるまでインレットで釣りをして、ようやくアメマス1 匹を釣った。

 

帰り道、なんと道路を横断するヒグマに出会った。

残念ながらとっさのこととて、とても写真を撮ろうなんていうゆとりはなかった。

車の外では決して会いたくない相手である。

 

それにしてのこの出没地点付近には「熊出没注意」の幟がやたらと立っていたから、あの熊がしょっちゅう現れるのではないかしら。

 

 

 

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