北の国日記2016(第9話)

2月上旬①

 

標津に帰ってきて一週間、毎日とてもいい天気だ。

いい天気と言っても朝には車が白かったりだが、まあ、いい天気。

その分、めちゃんこ冷え込んでいる。

 

 

 

朝の最低気温がマイナス15 度以下、日中の最高気温もマイナス5 度以下、という感じ。

「真冬日」は当り前。でも天気がいい。

 

今日は我が家の目の前の湿地林の探索だ。

カンジキを履いておもむろに我が家から湿地林に入る。

 

目に付くのはやはりキツネの足跡。

縦横無尽に足跡がある。

新しいのはほんの今さっき、という感じ。

 

双眼鏡で見渡すが、やはりキツネの姿を捉えるというわけにはいかない。

カラマツ林、ミズバショウの湿地林など自衛隊の側まで足を伸ばす。

 

見つけたのはキツネの巣穴2 カ所。

一カ所は二つの穴が向かい合っていた。

きっと雪の下ではつながっているのだろう。

リスと思われる足跡は本当に軽やかだ。

 

姿を見かけるにはじっと森の中でたたずんでいないと無理なのだろう。

 

 

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